◎食用カタツムリは牛などの家畜よりはるかに育てやすく、コストもかからず、比較的簡単に養殖できる。
ケニアの農家が食用カタツムリに熱い視線を送っている。
ケニアを含む一部のアフリカ諸国では、アフリカ産の巨大な陸生カタツムリが農家の収入源として、また地域の食料源として注目されている。
専門家によると、カタツムリはタンパク質、鉄分、カルシウム、ビタミンAなどの栄養を含み、低脂肪で調理しやすいという。ただし、エビやイカなどと同様にコレステロールが高いため、食べ過ぎ厳禁である。
アフリカニュースはケニアのカタツムリ農家のコメントを引用し、「多くの小規模農家が肥料コストや生産コストのかからない作物や家畜を探している」と伝えている。
カタツムリは牛などの家畜よりはるかに育てやすく、コストもかからず、比較的簡単に養殖できる。
ケニアでカタツムリ養殖を推奨している専門家はアフリカニュースのインタビューの中で、「食用カタツムリは、地球温暖化の原因のひとつであるメタンを排出(ゲップ)する他の家畜に代わる持続可能な生き物のひとつです」と説明した。
多くの農家が食用カタツムリがもたらす経済的メリットを実感しているようだ。
首都ナイロビの郊外でカタツムリを養殖しているカブラ氏は、「初期投資はおよそ1500ドルで、牛より簡単にお金を稼げる」と説明した。「私のカタツムリ養殖場の広さは18m×9mで、数百匹の食用カタツムリを養殖しています」
ケニアには陸と海に異なるカタツムリがいる。沿岸部のカタツムリは干ばつの季節のビタミン・タンパク源として重宝され、多くの人が野菜の代わりにカタツムリを食べている。
干ばつで野菜が手に入りにくいときでも、食用カタツムリを確保できれば栄養を取ることができる。
またカタツムリの肉は美容に良いとされ、その輸出量は年々増加しているという。