◎暴徒たちは市内の主要幹線道路にバリケードを設置し、機動隊に石や火炎瓶を投げつけた。
2023年5月2日/ケニア、首都ナイロビ近郊の道路、炎上するトラックとデモ隊(Ben Curtis/AP通信)

ケニアの首都ナイロビで2日、機動隊と野党を支持するデモ隊が衝突した。

昨年の大統領選で敗れたオディンガ(Rila Odinga)議員を支持する議員団は大統領府まで行進し、請願書を提出したと伝えられている。

AP通信によると、デモ隊の一部が暴徒化し、バスやトラックが放火され、略奪も発生したという。

ガチャグア(Rigathi Gachagua)副大統領はSNSに声明を投稿。「なぜ警察を攻撃したり、町を破壊したり、略奪したりするんだ?この卑怯者!」と怒りを爆発させた。

暴徒たちは市内の主要幹線道路にバリケードを設置し、機動隊に石や火炎瓶を投げつけた。機動隊は催涙ガスで応戦した。

オディンガ氏の事務所がある地区でも機動隊とデモ隊が衝突。略奪や放火が相次いだ。

デモ隊は政府に▽インフレ解消▽2022総選挙の結果を処理したコンピューター・サーバーの情報開示を求めている。

オディンガ氏は「違法デモを主催した」という政府の非難を払いのけ、「警察が平和的なデモを冷酷に弾圧した」と主張。支持者にナイロビに集結するよう呼びかけた。

昨年の大統領選でオディンガ氏のランニングメイトを務めたカルア(Martha Karua)議員は声明で、「平和的な抗議デモを4日に再開する」と述べ、警察を非難した。「女性や子供も参加するデモに催涙ガス弾を撃ち込まないでください」

カルア氏によると、オディンガ氏は2日のデモに参加したものの、警察が取り締まりを始めたため、非難を余儀なくされたという。

ナイロビ警察は以前の野党デモで略奪や暴力が報告されたため、市内でのデモ・集会を禁じていた。

オディンガ氏は警察を「暴力団」と呼び、非武装の市民が警棒で殴られたり、蹴っ飛ばされたりしていると主張している。

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