◎アルシャバーブの戦闘員はパトカーにロケットランチャーを撃ち込み、3人を殺害した。
イスラム過激派組織アルシャバーブの戦闘員(ロイター通信)

ケニアの警察当局は21日、北東部のソマリア国境近くで警察車両がイスラム過激派組織アルシャバーブの攻撃を受け、警察官2人と民間人1人が死亡したと発表した。

国家警察の報道官によると、現場は軍事キャンプ近くの道路。パトカーは道路に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれたという。

報道官は目撃者の証言を引用し、「警察官2人は車の損傷状況を確認するために車外に出た後、攻撃を受けた」と説明した。

報道官によると、アルシャバーブの戦闘員はパトカーにロケットランチャーを撃ち込み、3人を殺害したという。

攻撃に関与した数人は近くの茂みに逃げ込み、姿を消した。

国家警察は声明で、「テロリストを追跡中であり、対象地域及びその周辺に機動隊を配備する」と述べている。

地元メディアによると、アルシャバーブはまだ犯行声明を出していない。

国家警察によると、アルシャバーブの戦闘員はソマリからケニアに渡り、テロ攻撃を計画している可能性が高いという。

アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのあるイスラム過激派のひとつで、ソマリア南部と中部の大部分を支配し、首都モガディシュ近郊まで支配地域を拡大したとみられる。米政府はアルシャバーブを「アルカイダ系列の最凶組織」と評している。

ケニアの地方警察は17日夜、北東部マンデラ県の警察署を占拠しようとした武装勢力を撃退した。

地元メディアによると、アルシャバーブとみられる武装勢力はロケットランチャーとライフル銃で攻撃を仕掛けたものの、署員の反撃を受け、撤退したという。

警察は攻撃に関与した数人がソマリア国境方面に逃走したと報告している。

ケニア政府は21日、アルシャバーブがさらなる攻撃を仕掛けてくる可能性があると警告し、各地の警察に警戒態勢を取るよう命じた。

2022年10月24日/ソマリア、港湾都市キスマヨ、アルシャバーブの爆弾攻撃で破損した通り(Getty Images/AFP通信)
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