▽ヌゲマ将軍は50歳。石油に依存する経済の多角化と汚職撲滅の公約を実現しなければならない。
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アフリカ中部・ガボンの大統領選挙を制したヌゲマ(Brice Oligui Nguema)将軍が14日、国を再建し、不正を追及すると誓った。
ガボンの人口は約230万人。23年の軍事クーデターで独裁者のオンディンバ(Ali Bongo Ondimba)大統領が追放されて以来、ヌゲマ氏が暫定政府を率いてきた。
同国は昨年11月に新憲法の是非を問う国民投票を実施、有権者の9割が賛成に投じた。
議会は2月、新しい公職選挙法を採択した。これにより、国内のすべての選挙において軍人が立候補することが可能になった。
大統領選は12日に行われた。内務省によると、投票率は70%。前回23年8月の56%を大きく上回った。ヌゲマ氏の得票率は90%を超えた。
オンディンバ氏は前回選挙で勝利を宣言した後、追放された。
オンディンバ氏は1967年から同国を統治してきた父親の死去を受け、2009年に大統領に就任。一族の支配は半世紀以上にわたって続いた。
多くの国民がクーデターを歓迎。大統領選を含む総選挙は25年8月に行われる予定であったが、4月12日に前倒しされた。
ヌゲマ氏は50歳。石油に依存する経済の多角化と汚職撲滅の公約を実現しなければならない。
またヌゲマ氏はかつて支持したオンディンバ政権との決別も明確にする必要がある。
ヌゲマ氏は13日の勝利演説で、「国のために働く。努力なくして幸福はない」と語った。
またヌゲマ氏は「国を再建し、正義を追求し、汚職を許さず、国民の幸せのために身を粉にして働く」と約束した。
ヌゲマ氏は23年のクーデターから1週間後、公的機関のトップに就任し、48時間以内に盗まれた金を取り戻すよう命じた。
この命令後、数人の企業幹部が逮捕され、多くの政府高官が汚職を調査する委員会で証言した。
オンディンバ氏はクーデター後、自宅軟禁されたが、健康上の懸念から1週間後に解放された。
オンディンバ氏の妻と息子は勾留され、汚職と公金横領の罪で起訴された。オンディンバ氏自身は起訴されなかった。