◎チュニジアとイタリア南部ランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
2024年4月17日/チュニジア、サイード大統領(左)とメローニ伊首相(Getty Images)

イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相が17日、アフリカ北部・チュニジアを訪問し、サイード(Kais Saied)大統領と会談した。メローニ氏のチュニジア訪問はこの1年で4回目。

両首脳は移民対策をさらに強化することなどで合意した。

メローニ氏は記者会見でチュニジアの経済を支援するいくつかのイニシアチブを発表。特にエネルギーと教育分野に焦点を当てると表明した。

またメローニ氏は熟練労働者を含む訓練を受けたチュニジア人約1万2000人を合法的に受け入れるという以前の政令に言及。「チュニジアとの連携を強化したい」と述べた。

チュニジアとイタリア南部ランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。

チュニジアやリビアに拠点を置く人身売買組織はサハラ砂漠以南の紛争地から逃れた移民から金を巻き上げ、頼りない木造船やゴムボートに乗せ、イタリアに向け出港させている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の統計によると、1月1日~4月15日の間にイタリアに到着した移民の数は昨年同期比で半分以下に減少したという。

UNHCRはその一因として、チュニジアの沿岸警備隊が今年、約2万1000人の移民をイタリア海域に入る前に拘束したことをあげている。

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