ISIS系組織が市民66人殺害、大勢を誘拐 コンゴ東部
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
.jpg)
アフリカ中央部・コンゴ民主共和国の北東部イトゥリ州で武装勢力が集落を襲撃し、66人が死亡、大勢が誘拐された。地元当局が12日、明らかにした。
それによると、イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の戦闘がウガンダ国境近くの集落に押し入り、住民をナタや斧で殺害したという。
国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の報道官は声明で、この襲撃を「虐殺」と非難した。
AP通信は目撃者の話しとして、「テロリストたちは10日遅くから11日早朝にかけて集落を破壊し尽くし、多くの住民を殺害し、女性や子供を連れ去った」と伝えている。
地元の市民団体によると、人質の数は不明。中央政府と軍はコメントを出していない。
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動。そのほとんどが土地や貴重な鉱物などを守るために戦っている。
ウガンダ軍はコンゴ政府との協定に基づき、2021年からコンゴ東部に部隊を展開している。
両軍はADFと戦争状態にあり、北キブ州やイトゥリ州などで対テロ作戦を行っている。
米国務省はADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に500万ドルの報奨金をかけている。
地元メディアによると、コンゴ軍とウガンダ軍は6日からADFに対する軍事作戦を強化したという。