◎エジプト経済はコロナウイルスの感染拡大による観光需要の低迷と、ロシアのウクライナ侵攻による食料・燃料価格の高騰で大打撃を受けている。
国際通貨基金のロゴ(Getty Images)

国際通貨基金(IMF)は17日、エジプト向けの追加融資30億ドルを承認したと発表した。

エジプト政府によると、融資の期間は4年。IMFは同政府に補助金の削減を求めず、市民のための社会保護ネットワークの強化策を認めたという。

エジプト経済はコロナウイルスの感染拡大による観光需要の低迷と、ロシアのウクライナ侵攻による食料・燃料価格の高騰で大打撃を受けている。

政府の統計によると、人口約1億400万人のおよそ3分の1が貧困状態にあり、数千万人が政府の補助金に頼って生活しているという。

IMFは声明の中で、「この支援策は46カ月間に及び、エジプト政府に約3億4700万ドルの融資を即時に提供する」と説明している。

IMFは支援の条件としてエジプト政府に債務再編の道筋を示すよう求め、中央銀行は主要政策金利を2%引き上げていた。

IMFは融資について、「債務を減らし、国有企業の透明性を高め、公平な競争条件を作り出すという政府の計画を支援することを目的としている」と説明した。

エジプトの民間企業は「政府および軍とつながりある国有企業の方がよい仕事をするという長年の慣習」に悩まされている。

IMFによると、エジプト当局は財政に関する監査報告書、2000万エジプトポンド以上の調達契約・減税・免税・インセンティブに関する年次報告書などのデータを公表すると約束したという。

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