武装集団が集落襲撃、20人殺害、家畜略奪 ナイジェリア
ソーシャルメディアで拡散された動画には全焼した家屋と黒焦げになった遺体が映っていた。
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アフリカ西部・ナイジェリアの中部プラトー州で身元不明の武装集団が集落を襲撃し、少なくとも20人が死亡した。地元当局が16日、明らかにした。
それによると、事件は州郊外の集落で15日の早朝に発生。州政府は地元で「バンディッド」と呼ばれる盗賊団が関与していると非難した。
ソーシャルメディアで拡散された動画には全焼した家屋と黒焦げになった遺体が映っていた。
AP通信は州当局者の話しとして、「銃とマチェーテで武装した盗賊たちが集落を焼き払い、住民を虐殺し、家畜を略奪した」と伝えている。
地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
ナイジェリアでは過去数カ月でイスラム過激派やギャングによる虐殺事件が多発。地元メディアによると、25年上半期にこのような事件で殺害された市民は2300人近くに達したという。
プラトー州警察は15日の事件に関するコメントを出していない。
ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。
専門家によると、この戦争は近年さらに深刻化し、遊牧民や地元住民が武装し、過激派を匿っているとされる集落を襲撃する事件が多発しているという。
プラトー州では先週初め、身元不明の武装集団が地元の自警団員少なくとも70人を殺害した。
隣接するベヌエ州では先月、武装集団が少なくとも150人を殺害した。