◎国会警備隊に所属する十数人が汚職疑惑で拘束されていた閣僚2人を解放。その後、大統領府の警備隊との銃撃戦に発展した。
西アフリカ・ギニアビサウの首都ビサウで1日に発生した銃撃事件について、エンバロ(Umaro Sissoco Embalo)大統領は3日、クーデター未遂であったと明らかにした。
エンバロ氏はCOP28が開催されているアラブ首長国連邦ドバイから帰国後、記者団に対し、「国家警備隊の反乱分子はクーデターを企てたが、失敗に終わった」と語った。
それによると、国会警備隊に所属する十数人が汚職疑惑で拘束されていた閣僚2人を解放。その後、大統領府の警備隊との銃撃戦に発展したという。
この銃撃戦で死傷者が出たかどうかは不明である。
エンバロ氏は事件に関与したとされる国家警備隊の責任者を解任、逮捕したと明らかにした。
西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなどで8つの軍事政権が誕生している。
ギニアビサウも所属する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は3日付けの声明でギニアビサウの事件に深刻な懸念を表明。「ECOWASはギニアビサウの国民と連帯し、法の支配を完全に支持する」と述べた。
一方、エンバロ氏は「国家警備隊の反乱分子が単独で事件を起こしたとは思ってはいない」と述べ、関係機関による捜査が進んでいると強調した。