◎フランスは現在、サハラ砂漠以南のサヘル地域に展開した軍の再編を進めている。
2019年12月17日/ニジェールの空軍基地、フランス軍のドローン(Malaury-Buis/EMA/DICOD/AP通信)

フランス軍は16日、ニジェールとブルキナファソの国境付近で武装勢力を空爆し、少なくとも40人を無力化したと発表した。

声明によると、武装勢力は国境付近をバイクで移動していたという。

仏軍はこの空爆をサヘル地域における対テロ作戦の成果のひとつとし、「バルカン作戦(Operation Barkhane)」と命名した。

仏軍は声明の中で、「ニジェール軍の情報により、この集団はサヘル地域で活動する武装勢力であることが確認された」と述べている。

「ドローンはニジェール軍との緊密な連携により、バイクの隊列を数回攻撃することに成功しました。この攻撃でテロリスト少なくとも40人が無力化されました...」

フランスは現在、サハラ砂漠以南のサヘル地域に展開した軍の再編を進めている。

ニジェール軍はこの地域で活動するイスラム過激派組織との戦いで主導的な役割を果たしており、仏軍と緊密に連携している。

一方、ニジェールの隣国マリやブルキナファソでは民主的な選挙で選ばれた指導者が軍事クーデターで追放され、サヘルの対テロ作戦に深刻な影響を与えた。

フランスのルコルニュ(Sebastien Lecornu)国防相は16日、「サヘル地域で戦う仏軍とアフリカのパートナーのコミットメントは不変である」とツイートした。

フランスは今年初め、マリから全軍を撤退させると発表した。軍事政権の支配下に置かれたマリでは旧宗主国の駐留に対する不満と敵意が高まっていた。

マリから撤退した仏軍の多くがニジェールを含むサヘル地域の軍事基地に再配備される予定である。

マリの軍事政権はロシアとの関係を強化し、ロシア民間軍事企業「ワグネル(Wagner)」の傭兵を積極的に雇い、過激派組織だけでなく民間人も虐殺したと告発されている。

2022年1月14日/マリ、首都バマコ、フランスの制裁に抗議するデモ(Getty Images/EPA通信)
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