フランス軍、セネガルに軍事基地引き渡し、撤退完了
フランス軍は首都ダカールで行われた式典で基地と航空施設をセネガル政府に引き渡した。
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フランス軍が17日、アフリカ西部・セネガルからの撤退を完了した。
アフリカの旧植民地の首脳たちは長年、旧宗主国であるフランスが侮辱的で強硬なアプローチを取っていると批判してきた。
フランス軍は首都ダカールで行われた式典で基地と航空施設をセネガル政府に引き渡した。
アフリカ・フランス軍司令官は演説で、「この引き渡しは両国の軍事関係が新たな段階に達したことを意味する」と語った。
セネガルのファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領は24年11月、駐フランス軍基地を閉鎖する意向を示し、翌月、ソンコ(Ousmane Sonko)首相が国内にあるすべての外国軍基地を閉鎖すると発表した。
フランスはジブチを除くアフリカのすべての基地でのプレゼンスを大幅に削減することを目指している。
アフリカの大部分を植民地支配していたフランスは黒人を卑下し、高圧的なアプローチをとっていると批判され、各国の首脳から反感を買ってきた。
フランス軍はすでにアフリカ西部・マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャド、コートジボワールから部隊を撤退させている。
フランス軍は1960年にセネガルがフランスから独立して以来、両国間の軍事協定に基づき、セネガルに駐留していた。
一方、軍事政権の統治下にあるマリ、ブルキナ、ニジェールはフランスや米国との関係を断ち、サヘル諸国連合(AES)を形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討している。
しかし、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織によるテロ攻撃は一向に収まらず、勢いを増しているように見える。