◎この1週間で数十人が死傷し、犠牲者はさらに増える可能性がある。

エチオピア当局は8日、南部オロミア州で国軍と反政府勢力「オロモ解放軍(OLA)」の戦闘が続いていると報告した。

AP通信によると、この1週間で数十人が死傷し、犠牲者はさらに増える可能性があるという。

エチオピア政府と北部ティグライ州を実行支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)は先週、停戦協定に合意したが、OLAとの戦闘は続いていると報じられていた。

AP通信はオロミア州の住民の話を引用し、「今月2日にドローンとみられる飛翔体が町を空爆し、地面に遺体が散乱していた」と報じている。

この住民によると、飛翔体は市場を空爆し、学生を含む数十人が「砕け散った」という。「数十人がバラバラになり、肉片と骨が散乱していました...」

空爆を受けた地域の司祭はこの攻撃で死亡した11人を埋葬したと証言している。司祭によると、数百人が負傷し、医療機関に搬送されたという。

エチオピア軍は6日に空爆した地域をOLAから奪還したと伝えられている。

一方、OLAのタルビー(Odaa Tarbii)報道官は8日、ツイッターに「戦士たちが120人以上の政治犯を救出した」と投稿した。

またタルビー氏はOLAの攻撃でいくつかの政府施設が破壊されたと主張した。

エチオピア政府はOLAの主張と空爆に関する声明を出していない。

政府はここ数カ月、OLAが大量虐殺を行っていると非難していた。

OLAはかつての野党「オロモ解放戦線」の軍事部門である。アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相の取り組みにより、亡命していた同政党の高官は2018年に帰国した。

しかし、ODAはその直後に政党から離脱し、政府に攻撃を仕掛けたのである。政府はODAをテロ組織に指定している。

OLAはエチオピア最大の民族であるオロモ人の安全と自決のために戦っていると主張している。

オロミア州とティグライ州の紛争は別ものだが、OLAとTPLFは昨年末、政府の解体を目指す同盟「ティグライ国防軍(TDF)」を結成している。

ティグライの紛争における第2回和平交渉は現在、隣国ケニアで進行中である。

2022年11月2日/南アフリカ、握手を交わすエチオピア政府交渉官とTPLF交渉官(Themba Hadebe/AP通信)
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