◎警察は数週間前から反政権派の活動家や弁護士などを積極的に逮捕・投獄している。
赤道ギニアのヌゲマ大統領(Getty-Images/AFP通信)

赤道ギニアの国営メディアは17日、来月予定されている大統領選に野党候補2人が立候補すると発表した。

独裁者のヌゲマ(Teodoro Obiang Nguema Mbasogo)大統領は君主制を除く国家の中で最も長く権力を保持し、その期間は43年を超え、世界記録を更新中である。

ヌゲマ氏は2016年の大統領選で票の93%以上を集め、野党候補を圧倒した。同国は世界で最も閉鎖的な国のひとつである。

国営テレビによると、選挙管理委員会は14日、大統領選、議会選、地方選の立候補届を締め切ったという。

委員会は与党赤道ギニア民主党(PDGE)に加え、民主主義を訴える野党CPDSの候補2人の立候補を認めたようだ。活動家のオンド(Esono Ondo)氏は初出馬、アスム(Monsuy Asumu)氏は3回目の挑戦となる。

PDGEは下院100議席のうち99議席、上院の全議席を堅持している。

一方、地元の活動家などによると、警察は数週間前から反政権派の活動家や弁護士などを積極的に逮捕・投獄しているという。

PDGEはこの無慈悲な逮捕劇を、「野党によるガソリンスタンド、欧米大使館、閣僚宅へのテロ攻撃を阻止する作戦」と説明している。

カメルーンに拠点を置く人権団体REDHACは先週の声明で、「赤道ギニア警察は選挙集会に参加した活動家150人以上を殴り、蹴っ飛ばし、逮捕し、収監した」と非難していた。

ヌゲマ氏はアフリカ大陸で最も裕福な指導者のひとりであり、石油の輸出で得られる利益をほぼ独占している。赤道ギニアの腐敗認識指数は世界トップレベルだ。

世界銀行によると、赤道ギニアの石油生産量はこの数十年で劇的に増加したにもかかわらず、貧困率は人口の75%を超え、子供を含む数十万人が水と食料の確保に苦労しているという。人口は約140万人。

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