◎事故はカイロ近郊の住宅地で17日に発生。一家7人を含む8人の死亡が確認された。
2023年7月17日/エジプト、首都カイロ、崩壊した建物と野次馬(Chandan Khanna/AFP通信/Getty Images)

エジプトの首都カイロで石造りの住宅が崩壊し、少なくとも8人が死亡した。地元当局が18日、明らかにした。

それによると、事故はカイロ近郊の住宅地で17日に発生。一家7人を含む8人の死亡が確認されたという。

国営テレビはカイロ地検の声明を引用し、「2~4階建てとみられる石造りの住宅は完全に崩壊した」と伝えている。

また国営テレビは近隣住民の話しとして、「崩壊した住宅の1階部分が一部破損し、崩壊を誘発した」と報じた。

カイロ警察は住宅の所有者および、何らかの工事を担当したとされる請負業者の従業員少なくとも1人を逮捕したと伝えられている。

カイロ中心部の建物の多くが19~20世紀初頭に建てられたものである。その一部はひどく老朽化し、放置されているものもあるという。

エジプトでこのような倒壊・崩壊事故は珍しくない。農村部やスラム街には建築基準を無視した掘っ立て小屋が乱立しており、事故が多発している。

一方、カイロや北部アレクサンドリアなどの主要都市では不動産価格が高騰しており、利益を求めるデベロッパーが無許可でビルを増床することが多々ある。

アレクサンドリアで先月末に発生した14階建てアパートの倒壊事故では少なくとも3人が死亡北部ダマンフールの4階建てビルで今年2月に発生した爆発事故では建物全体が崩壊。少なくとも6人が死亡した。

中央政府は近年、違法建築物の取り締まりに乗り出し、危険な住宅(主に掘っ立て小屋)で暮らす市民を都市部に新しく建設した建物に移住させている。

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