◎ニジェール軍政は今週、3年かけて民政に復帰すると発表。それまでの間は軍部が政権を担うと主張した。
2023年8月18日/ECOWAS国防相会合後の記者会見(Richard Eshun Nanaresh/AP通信)

西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は24日、反乱軍の支配下に置かれたニジェールの民政移行計画を拒絶した。

大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日に首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム(Mohamed Bazoum)大統領とその家族を拘束。その後、チアニ(Abdourahmane Tchiani)将軍が国家元首に就任した。

軍政は今週、3年かけて民政に復帰すると発表。それまでの間は軍部が政権を担うと主張した。

ECOWASの安全保障担当委員はAP通信の取材に対し、「ニジェール軍政との対話の扉は開いているが、軍部の時間稼ぎに加担するつもりはなく、3年かけて民政に復帰するという案を認めることはできない」と語った。

また同委員は「軍政の案を認めればクーデターを容認することになり、西アフリカの安全保障に壊滅的な影響を与えるだろう」と述べた。「交渉を継続しているが、いつまでも対話の扉を開いていると思ったら大間違いだ!」

ECOWASの首脳らは先週の緊急会合でニジェールの憲法秩序を回復させる部隊を発足することで合意。軍事介入の準備を進めているとみられるが、詳細は明らかにしていない。

軍政の支配下にある隣国のマリとブルキナファソはニジェールへの軍事介入を「3カ国への宣戦布告とみなす」と警告している。

ECOWASの代表団は今週、チアニ氏ら軍部と面会したものの、成果は得られなかった。

スポンサーリンク