◎コンゴ軍と反政府勢力「3月23日運動(M23)」は北キブ州郊外で激戦を繰り広げている。
2022年11月15日/コンゴ民主共和国、東部の北キブ州郊外、州都ゴマに避難する人々(Moses Sawasawa/AP通信)

コンゴ民主共和国東部で1日、反政府勢力「3月23日運動(M23)」がコンゴ軍に対する攻撃を再開した。

コンゴと隣国ルワンダの首脳は先月末、この地域の紛争の即時停戦を目指すことで合意したが、住民の願いもむなしく、重火器の撃ち合いが始まったと報告されている。

両陣営はルワンダと国境を接する北キブ州の郊外で対峙している。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させた。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。

M23は今年6月、ウガンダ国境に近い戦略的に重要な町を占領した。コンゴ軍は占領地の奪還を目指しているとみられる。

AFP通信によると、M23はコンゴ・ルワンダ協議後も占領地から撤退していなかったが、先月26日から戦闘を停止していたという。

しかし、M23は北キブ州郊外の集落に配備された陸軍に向け、砲撃を再開した。

AFP通信の取材に応じた男性は「武装テロリストが橋を渡って攻め込んできた」と語った。「集落にとどまっている住民はパニックを起こしています...」

AFPは治安筋の話を引用し、「M23は停戦の約束に違反し、略奪と戦闘を続けている」と報じた。

M23はコンゴ・ルワンダ協議に参加していないが、停戦を受け入れると表明していた。

陸軍の関係者はAFPに対し、「M23の攻撃は激しく、重砲で対応している」と説明した。

AFPによると、M23の報道官は戦闘再開が事実であることを認めたという。この報道官はSNSで戦況を報告している。

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