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◎コンゴ東部では世界で最も長期化している紛争の1つが激化し、この3年で700万人以上が避難民となった。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ郊外、陸軍の兵士(Getty Images)

    アフリカ東部・タンザニアで11月30日、東アフリカ共同体(EAC)の首脳会議が行われ、コンゴ民主共和国の和平を推進することで一致した。

    EACは非公開会合後の共同声明で、「コンゴ東部の持続可能な平和のためには、地域的かつ広範な和平イニシアチブを組み合わせる必要がある」と述べたが、それ以上の言及はなかった。

    コンゴ東部では世界で最も長期化している紛争の1つが激化し、この3年で700万人以上が避難民となった。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

    軍事アナリストは数万人が死亡したと推定しているが、正確な死傷数は公表されておらず、政府が把握しているかも不明だ。

    コンゴ軍は隣国ルワンダの支援を受ける反政府勢力M23(3月23日運動)と戦争状態にある。

    M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

    しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

    コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

    1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

    M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

    ルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領は非公開会合が始まった直後に退席した。コンゴのチセケディ(Félix Tshisekedi)大統領は会議を欠席。理由は明らかにしていない。

    コンゴ軍とルワンダ軍は米国とアンゴラが仲介した7月の停戦に合意したものの、コンゴ軍とM23との戦闘は続いている。

    サミットには南スーダン、タンザニア、ケニア、ウガンダ、ソマリアの首脳が出席。ブルンジは副大統領が代表を務めた。

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