◎コンゴ民主共和国は先週、コンゴ軍兵士が東部国境を越えてルワンダ領内に侵入後、射殺されたことを受け、国境を閉鎖した。
2022年6月17日/コンゴ民主共和国とルワンダの国境付近、コンゴ軍の兵士(Goran Tomasevic/ロイター通信)

コンゴ民主共和国は19日、同国東部に拠点を置く反政府勢力「3月23日運動(M23)」を取り締まるために東アフリカ共同体(EAC)の部隊を派遣するというケニア政府の提案を歓迎したが、隣国ルワンダの関与は受け入れないとした。

EAC加盟7カ国の高官は19日にケニアの首都ナイロビで会合を開き、コンゴとルワンダの緊張について協議した。

コンゴはルワンダ軍がM23の活動を支援していると非難している。ルワンダ政府はこれを否定し、先に越境攻撃を仕掛けてきたのはコンゴ軍と反論している。

コンゴは先週17日、コンゴ軍兵士が東部国境を越えてルワンダ領内に侵入後、射殺されたことを受け、国境を閉鎖した。

ルワンダの国境警備隊はコンゴ兵が許可なく国境を越えて発砲したため、応戦したと説明している。この兵士の銃撃でルワンダの警察官2人が負傷した。

コンゴ東部で活動を活発化させているM23は、この地域のツチ族の財産(土地や鉱物資源など)をフツ族から守ると主張している。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡した。ルワンダの大統領はツチ族の血を引いている。

ルワンダのフツ族は1994年のジェノサイドでツチ族の住民数十万人を虐殺したと非難されている。フツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

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