◎東部地域ではアルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるジハード組織を含む120以上の武装勢力が活動している。
2022年7月25日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマの国連基地入り口(Getty Images/AFP通信)

コンゴ民主共和国の警察は29日、東部の都市ゴマの反国連暴動で死亡した抗議者の遺体をめぐり、乱闘が発生したと報告した。

北キブ州ゴマの国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)に抗議するデモは暴動に発展し、PKO要員3人を含む少なくとも15人が死亡、数十人が負傷したと報告されている。

地元メディアによると、死亡した抗議者の遺族と警察当局は埋葬について協議を進めているという。しかし、一部のデモ参加者が特別な場所に墓を用意したと主張し、抗議者の遺体を安置所から持ち去った。

遺体を持ち去ったグループの代表はAFP通信の取材に対し、「私たちはMONUSCOに殺された犠牲者のために尊厳ある墓を用意した」と語った。

地元メディアによると、このグループはゴマ郊外の地区に集まり葬儀を開始しようとしたが、治安部隊の催涙ガス弾を受け、逃亡したという。棺は無事回収された。

MONUSCOは2021年6月と2022年6月、中央カサイ州と東部タンガニーカ州の事務所を閉鎖した。国連によると、MONUSCOで働く職員は1万6000人以上にのぼる。

コンゴ政府は29日の声明で、「MONUSCOは国連との合意に基づいて段階的に撤退している」とし、国民に暴動に参加しないよう呼びかけた。

地元メディアによると、犠牲者の葬儀は30日中に行われる予定。

北キブ州を含む東部地域ではアルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるジハード組織を含む120以上の武装勢力が活動している。これらの武装勢力は鉱物資源が豊富な東部の領土を争いつつ、民間人や兵士に攻撃を仕掛けている。

コンゴとウガンダの合同軍はこの地域で1年間緊急作戦を展開しているが、治安は悪化の一途をたどっている。

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