◎抗議者の大半は学生で、バイクを乗り回し、「フランスは出ていけ」と叫んだ。
2022年5月14日/チャド、首都ンジャメナ、反フランスデモ(Getty-Images/AFP通信)

チャドの首都ンジャメナで14日、野党連合の呼びかけによる反フランス抗議デモが行われ、数百人が参加した。

抗議者たちはフランスの同国内における軍事的影響力と、2021年に父親から政権を引き継いだマハマト・デビ(Mahamat Idriss Deby)暫定大統領の統治に反対している。

同国のイドリス・デビ(Idriss Deby Itno)大統領は昨年4月、反政府勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」との戦闘で戦死した。その後、息子のデビ将軍は議会を解散し、暫定軍事評議会を発足させた。

彼らは、トタルエネジーズのガソリンスタンドなどに設置されている旧宗主国の国旗を燃やしたと伝えられている。

抗議者の大半は学生で、バイクを乗り回し、「フランスは出ていけ」と叫んだ。

AFP通信の取材に応じた男性は、「フランスはチャドの政治に口出している」と語った。「フランスはチャドの全領土は占領しています。フランス軍はチャドの地中深くに眠っている原油を狙っているのです!」

警察によると、デモ隊はフランスに関連するいくつかの企業を攻撃したという。警察は放水砲と催涙ガス弾でデモ隊を解散させた。

フランスは暫定軍事評議会を支持しており、5月10日からンジャメナで始まる予定だった国民対話にも期待を表明している。

同評議会の報道官は、「デビ大統領に辞任を求めている野党連合が暴動を呼びかけた」と述べている。

フランスの影響力が弱まったマリ、ブルキナファソ、ニジェールなどのアフリカ諸国ではロシアとの軍事関係強化を求めるデモが行われている。

2020年9月22日/マリ、首都バマコで行われた駐仏軍に抗議するデモ(Getty Images/EPA通信)
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