◎これにより、軍事政権は少なくとも3年間権力を維持できることになった。
3月1日、ブルキナファソの国民会議は、今年1月の軍事クーデターで国を掌握した軍事政権による3年間の移行を認める憲章を採択した。
これにより、軍事政権は少なくとも3年間権力を維持できることになった。
現地メディアによると、首都ワガドゥグーの議会議事堂に集まった議員らは丸1日議論し、3月1日の未明に移行憲章を採択したという。その後、軍事政権の指導者であるポール=アンリ・サンダオゴ・ダミバ中佐が憲章に署名した。
ダミバ中佐は2日の大統領就任式で宣誓する予定と伝えられている。AP通信によると、閣僚の詳細は明らかにされていないが、首相は軍人ではなく民間人になる見込みだという。
反乱軍は1月23日にワガドゥグーの主要な軍事基地を占領し、24日の声明でロック・マルク・クリスチャン・カボレ大統領を拘束し国の支配権を奪取したと宣言した。
西アフリカではブルキナファソを含めると、この18カ月間で4回軍事クーデターが発生しており、地域の民主主義の後退が懸念されている。
移行憲章を起草した委員会は1日、「軍事政権は国を安定させ、選挙に向けた準備を進める必要がある」と述べた。委員会は以前、2年半の移行期間を提案していた。
ブルキナファソは隣国のマリやニジェールなどとともにアルカイダやイスラム国(ISIS)関連のジハード組織と戦っているが、攻撃を抑えることに苦労している。
マリ北部で進行中のサヘル紛争は地域全体に深刻な影響を与えており、これまでに地域全体で数千人が死亡、約150万人が避難民になったと推定されている。
2020年の大統領選に立候補し、カボレ大統領に敗れたコンボイゴ党首は移行憲章を歓迎した。「移行に満足していない人もいると思うが、私たちは協議し、結論を出しました...」
またコンボイゴ党首は、「ブルキナファソはアフリカの地域指導者や国際社会のパートナーと協議を重ねる必要がある」と強調した。
西アフリカをまとめるECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)とアフリカ連合(AU)はブルキナファソを加盟停止処分にし、憲法秩序の速やかな回復を求めている。米国はブルキナファソに対する4億5,000万ドル(約510億円)の経済援助を一時停止した。
AP通信によると、欧州の外交官の反応は前向きで、移行を支持し、「チャンスを与える」という点でおおむね一致したという。ただし、クーデター後に停止した西側の援助が再開されるかどうかは不明。
一部の専門家は「3年は長すぎる」と指摘しているが、平和を切望する民間人は軍事政権をおおむね支持しているように見える。
ワガドゥグーの住民はアルジャジーラの取材に対し、「選挙で選ばれた大統領はテロ問題を全く解決できず、国の治安はひどく悪化した」と語った。「軍はテロ組織を厳しく取り締まってくれると信じています...」