武装集団がボランティア民兵襲撃、70人殺害 ナイジェリア
ナイジェリアでは過去数カ月でイスラム過激派や犯罪集団による虐殺事件が多発。地元メディアによると、25年上半期にこのような事件で殺害された市民は確認できているだけで2266人に達したという。
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アフリカ西部・ナイジェリアの中部プラトー州で身元不明の武装集団が地元の自警団員少なくとも70人を殺害した。地元当局が9日、明らかにした。
それによると、事件は同州郊外の集落で7日午後に発生。数百人のボランティア自警団がイスラム過激派の拠点がある地区に向かっていたところ、待ち伏せ攻撃を受けたという。
ロイター通信は情報筋の話しとして、「無法者たちの攻撃により70人を超えるボランティア民兵が殺害され、死者の数は増える可能性がある」と伝えている。
それによると、自警団は60人以上を埋葬し、武装集団を追跡しているという。
AP通信はこの地域で同じ日に複数の暴力事件が確認され、少なくとも10人が死亡、複数の家屋が焼失し、女性や子供を含む10数人が行方不明になっていると報じた。
ナイジェリアでは過去数カ月でイスラム過激派や犯罪集団による虐殺事件が多発。地元メディアによると、25年上半期にこのような事件で殺害された市民は確認できているだけで2266人に達したという。
プラトー州警察は7日の事件に関するコメントを出していない。
ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。