◎ドスサントス氏は鉄の拳でアンゴラを支配し、2017年5月に退任した。
アンゴラのドスサントス大統領(当時)(Getty Images)

アンゴラの大統領府は8日、同国を38年間統治したドスサントス(Jose Eduardo dos Santos)前大統領が亡くなったと発表した。79歳だった。

大統領府によると、ドスサントス氏は先月スペインの病院に入院したという。死因は明らかにされていない。

ドスサントス氏は鉄の拳でアンゴラを支配し、2017年5月に退任した。

ドスサントス氏の娘で「王女」と呼ばれるイサベル(Isabel)氏は2016年に国営石油会社のトップに就任したものの、複数の汚職事件で起訴されている。

息子も汚職で逮捕され、2019年に収監された。

ドスサントス氏はアンゴラがポルトガルから独立して間もない1979年に大統領に就任した。

米ソ代理戦争と呼ばれるアンゴラ内戦では、米国や南アフリカなどの支援を受けた故サヴィンビ(Jonas Malheiro Savimbi)氏率いる反政府武装勢力と戦った。

ソ連やキューバの支援を受けたドスサントス氏はサヴィンビ氏率いるUNITAに勝利し、支配を完全なものとした。27年続いた内戦の死者は民間人を含めると350万~400万人と推定されている。

その後、ドスサントス氏は憲法を好きなように改正した。直接選挙で選ばれたことは一度もない。

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