◎ソーシャルメディアにはトンガの沿岸部に津波が到達したという投稿が相次いで寄せられた。

1月15日、ポリネシアの島国トンガの近くで海底火山が噴火し、それに伴う津波が太平洋の広い範囲に広がった。

米国はハワイ、アラスカ州、西海岸の広い地域に津波勧告を発令した。AP通信によると、ハワイでは50cm~80cmの津波を観測したという。

日本は15日深夜に鹿児島県奄美市で1.2mの津波を観測したと報告した。気象庁は16日未明に太平洋に面する広い地域に津波注意報と津波警報を出し、岩手県と奄美市の沿岸地域に到達する津波の高さは3mに達する可能性があると警告した。

フンガ・トンガの海底火山から800km以上離れたフィジーでも津波を観測した。地元メディアは噴火の爆発音を「雷鳴」と呼び、沿岸の広い地域に津波勧告が発令されたと報道した。

トンガの気象当局は、噴煙の高さは20,000mに達したと報告した。

太平洋の島国バヌアツのメディアも沿岸地域の住民が避難を始めたと報じた。

トンガの首都ヌクアロファには火山灰が到達し、電気、電話回線、インターネットに影響が出たと伝えられている。火山灰は絶縁性能を低下させるため、大量に降り積もると電線や発電所に影響を与える可能性がある。

ソーシャルメディアにはトンガの沿岸部に津波が到達したという投稿が相次いで寄せられた。あるツイッターユーザーは住宅が押し流される様子を投稿した。

フンガ・トンガの海底火山

トンガの沿岸地域で生活している住民はツイッターに、「夕食の準備をしているときに大きな爆発音を聞いた」と投稿した。

ニュージーランドのメディアは沿岸地域の様子を報道し、多くの住民が高台に避難する様子を報じた。報道によると、北東部の広い範囲に津波勧告が発令されたという。

ニュージーランド政府は15日の声明で、「状況を注視しており、求められた場合は支援を提供する」と述べた。

またニュージーランドの国家緊急事態管理局は、北東部の沿岸地域に津波が到達し、その高さは急激に上昇する可能性があると述べ、住民に警戒態勢を維持するよう呼びかけた。

オーストラリア政府の報道官も要請を受ければ支援に応じる準備はできていると述べた。オーストラリアの気象当局は東海岸地域とタスマニアに津波警報を出した。

フンガ・トンガの海底火山はトンガの首都ヌクアロファの北約65kmの地点に位置する。2014年末から2015年の初めに発生した噴火では新しい島が形成された。

2022年1月15日/日本の気象衛星ひまわりが撮影した衛星写真(気象庁/AP通信)
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