◎2019年4月21日に首都コロンボの教会とホテルでほぼ同時に発生した爆弾テロ事件では少なくとも270人が死亡、数百人が負傷した。
2019年4月22日/スリランカ、首都コロンボの教会(Getty Images/AFP通信)

スリランカの地方裁判所は16日、2019年に首都コロンボで発生した連続爆弾テロ事件に関する裁判で、シリセナ(Maithripala Sirisena)元大統領に出頭を命じた。

AP通信によると、シリセナ氏は10月14日に出頭する予定。

2019年4月21日に首都コロンボの教会とホテルでほぼ同時に発生した爆弾テロ事件では少なくとも270人が死亡、数百人が負傷した。

コロンボ大司教区の牧師とこのテロで片足を失った男性は、当時のシリセナ政権が必要な措置を怠ったとして、訴えを起こしている。

国防相・治安相・軍の司令官を兼任していたシリセナ氏は事件発生前、「イスラム過激派組織が否イスラム教徒への暴力を説いている」と警察が警告していたにもかかわらず、適切な措置を取らなかったとして告発された。

また事件発生後まもなく、私用でシンガポールを訪問したことでも非難されている。シリセナ氏はこの時、留守中に職務を代行する者を指名しなかった。

原告はシリセナ氏と当時の連立政権を率いたウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)氏(現大統領)が連絡を密に取らず、警察の警告を無視した結果、数百人が死傷したと主張している。

当局はテロに関わったとされる数人を起訴したが、地元のカトリック教会は実行犯とみられるイスラム過激派組織「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」の容疑者は国内に潜伏している可能性があると警告している。

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