◎避難者の内訳は男性61人、女子36人、子供22人。
2022年11月16日/インドネシア、アチェ州の海岸、ロヒンギャの避難民と当局者(ZiRahmat Mirza/AP通信)

インドネシア当局は16日、ロヒンギャの避難民を乗せたボートがアチェ州の海岸に到着したと発表した。

報道によると、人々は2隻に分かれて乗船し、1カ月以上前にミャンマーを出港したという。

16日早朝、2隻目の船が浜に到着した。避難者の内訳は男性61人、女子36人、子供22人。

人々は当局者と一緒に近くの公共施設に移動し、健康診断を受けた。地元当局によると、人々は収容先が決まるまで施設にとどまるという。

多くのボランティアが施設に食料や飲み物を届けた。当局も水と食事を用意している。

地元メディアは当局者の話を引用し、「人々はミャンマーを1カ月以上前に出港し、マレーシアを目指していたが、アチェ州沖の海域で行き詰まった」と報じている。

船を発見したのは地元の漁師と伝えられている。州警察は15日の声明で「船には男性65人、女性27人、子供18人が乗っていた」と報告したが、16日に訂正している。

アチェ州では今年3月にもロヒンギャ難民114人が保護されている。

国連によると、2017年のミャンマー軍による弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外に逃亡した。

バングラデシュのコックスバザール地区には89万人以上のロヒンギャが避難しており、世界最大の難民キャンプを形成している。

さらに、タイに約9万2千人、インドに2万1千人、マレーシアにも10万2千人のロヒンギャが避難し、ミャンマー国内にとどまっている避難民は57万6000人と推定されている。

一部の避難者はバングラのキャンプを海路で離れ、イスラム教徒が人口の大多数を占める比較的治安の良い国を目指すようになった。

マレーシアは難民の多くを施設に拘留しているが、近隣諸国に比べると治安が良く、生活の基盤を築きやすいという理由で主要な目的地になっている。

インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けているという。

2022年11月15日/インドネシア、アチェ州の避難所の、ロヒンギャの避難民(Zik Maulana/AP通信)
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