◎陸軍の特殊部隊は3時間以上にわたる銃撃戦の末、テロリスト11人を射殺した。
フィリピン南部で活動するイスラム過激派の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

フィリピン軍は2日、南部ミンダナオ島のマギンダナオ州でイスラム過激派の戦闘員11人を殺害したと発表した。

それによると、軍当局はマギンダナオ州の内陸部にゲリラ組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」とイスラム地下組織「ジェマ・イスラミア(JI)」とつながりのある組織の戦闘員が潜伏しているという情報を得て、1日に攻撃を開始したという。

BIFFは同国最大のイスラム系反政府武装勢力「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」から分離したゲリラ組織である。

州当局者は地元テレビ局の取材に対し、「陸軍の特殊部隊は3時間以上にわたる銃撃戦の末、テロリスト11人を射殺した」と語った。

また当局者は「現場からM16・M14アサルトライフル7丁、ロケット推進手榴弾、手製爆弾5個を押収した」と述べた。

陸軍の兵士にケガはなかった。

AP通信は情報筋の話しとして、「空軍の戦闘機2機が内陸部に500ポンド爆弾を8発投下し、武装ヘリ2機が過激派の拠点を急襲した」と伝えている。

中央政府は2014年にMILFと和平協定を結んだ。これにより、戦闘員数千人が生活支援と引き換えるに武器を捨て、社会復帰を果たした。この移行プロセスは2025年まで続く。

政府は現金の支給に手間取っているなどとして、プロセスに遅れが出ていると報告している。

MILFのゲリラ約4万人のおよそ半数が銃を置き、社会復帰することに同意したとされる。ゲリラたちは復帰を待つ間、銃を保持し続けている。

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