◎陸軍と警察の合同部隊はジハード主義者とみられる容疑者1人を射殺、もう1人を拘束した。
2017年5月25日/フィリピン、南部マラウィ市、フィリピン軍の装甲車(Bullit Marquez/AP通信)

フィリピン軍は2日、南部の都市で最近発生した爆破事件の犯人とされるイスラム国(ISIS)とつながりのある組織を取り締まり、容疑者1人を射殺、もう1人を拘束したと発表した。

軍の報道官によると、陸軍と警察は1日、南部ミンダナオ島コタバト州で爆破事件の容疑者を追跡中、イスラム過激派組織ダウラ・イスラミアの戦闘員と衝突、銃撃戦に発展したという。

陸軍のムンダラ(Rommel Mundala)中佐は記者団に対し、「ジハード主義者とみられる容疑者1人が死亡し、もう1人を拘束した」と語った。「部隊は逃亡した数人の行方を追っています...」

軍と警察に負傷者が出たかどうかは明らかにされていない。

ムンダラ中佐によると、2人は南コタバト州コロナダルで先月発生した爆破事件の容疑者の中に含まれていたという。この事件では民間のバスが狙われ、1人が負傷した。

地元メディアによると、銃撃戦に関与した容疑者数人はコタバト州内にとどまっている可能性が高いという。当局は市内の住民に外出を控えるよう呼びかけている。

政府は2014年に反政府武装勢力「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」と和平協定を結んだが、南部に拠点を置くとされるダウラ・イスラミアを含む複数のジハード組織の取り締まりには苦労している。

軍は今年3月の記者会見で、「過激派の暴力は政府とMILFの和平協定を台無しにしかねない」と懸念を表明していた。

ダウラ・イスラミアは2017年に南部マラウィの商業ビルで発生した占領事件に関与した。フィリピン軍は中国と米国の支援を受け、5カ月にわたる包囲作戦を何とか終結させた。

作戦中に死亡した民間人は少なくとも87人、軍の死者は165人、負傷者は1400人以上と推定されている。ダウラ・イスラミアを含むジハード組織の戦闘員少なくとも974人が殺害された。

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