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▽開票の結果、PAPは97議席中87議席を獲得した。
2025年5月4日/シンガポール、与党・人民行動党(PAP)のウォン首相(ロイター通信)

シンガポールで3日に行われた議会選(一院制、定数97)の結果が確定し、与党・人民行動党(PAP)が多数派を維持した。

選挙管理委員会によると、PAPの得票率は65%、2020年選挙の61%を上回った。

開票の結果、PAPは97議席中87議席を獲得した。

ウォン(Lawrence Wong)首相は勝利演説で、「シンガポールは激動の時代に立ち向かうことができる」と語った。

ウォン氏は1年前にシェンロン(Lee Hsien Loong)前首相から政権を引き継ぎ、先月議会を解散した。

野党はPAPの強固な権力支配に挑戦し、前回選挙で僅かではあるが前例のない得票を獲得。今回はこれを上回る結果を出せるかに注目が集まっていた。

PAPは常に議席の9割を獲得してきたが、2020年の選挙では過去最低の得票率60.1%を記録。インフレに足を引っ張られた。

シンガポールは世界で最も生活費の高い国のひとつであり、生活費が有権者の最大の関心事になっている。最新の世論調査によると、市民の大半がインフレ対策の強化を求めている。

トランプ米政権による関税政策も選挙の争点のひとつになった。

有権者は貿易に依存する同国が相互関税で大打撃を受けるのではないかと懸念している。

米国は昨年、シンガポールに対し28億ドルの貿易黒字を計上。しかし、シンガポールを含む多くの国に一律10%の関税を課した。ウォン氏は先月、米国の一律関税に失望を表明した。

シンガポールは米国と自由貿易協定を締結している。

反トランプを推進するオーストラリアの与党・労働党も3日の議会選で地滑り的勝利を収めた。カナダの与党・自由党も先週政権を維持した。

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