◎容疑者は現場から逃走した。
パキスタンのタリバン運動の幹部(Getty Images)

パキスタンの警察当局は7日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境付近で武装勢力がパトカーに発砲し、警察官1人を殺害したと発表した。

地元警察によると、事件は7日の正午前に発生したという。容疑者は現場から逃走した。

犯行声明は今のところ出ていないようだ。

しかし、同州で6日に発生したパトカー襲撃事件ではパキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出している。この攻撃では警察官2人が射殺された。

TTPとアフガン・タリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPはかつてパキスタン南西部バルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏していると伝えられている。

TTPの指導者や戦闘員の多くはタリバンによる政権奪取以来、アフガンに聖域を見出し、公然と生活しているようだ。

カイバル・パクトゥンクワ州ではTTPを含む武装勢力による暴力が急増している。

先月発生した人質事件では武装勢力の戦闘員25人がパキスタン軍の攻撃を受け、殺害された。

TTPの報道官は7日に公開した動画でパキスタンの聖職者に対し、TTPをテロ組織と呼ばないよう求めた。

報道官は「TTPはアフガンのタリバンが仲介した政府との停戦協定を守っている」と主張した。

地元メディアによると、政府はTTPとの停戦協定再開に前向きだが、TTPが譲歩しない限り、要求に応じない姿勢を堅持しているという。

北部パンジャブ州当局は7日、TTPとつながりがあるとされる5人を逮捕したと発表。当局によると、この取り締まりにより、ラホール、グジュランワラ、サヒワルの各都市で計画されていたテロ攻撃を阻止したという。

当局は爆発物、武器、自爆ベストの部品を押収したと説明している。

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