◎容疑者は手榴弾と自動小銃を使って勤務中の署員を攻撃し、逃走した。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州郊外の集落(Getty Images)

パキスタンの警察当局は18日、武装勢力が北西部カイバル・パクトュンクワ州の警察署を襲撃し、警察官4人が死亡、4人が重傷を負ったと発表した。

州警察の報道官によると、攻撃を受けたのは郊外の集落にある警察署。容疑者は手榴弾と自動小銃を使って勤務中の署員を攻撃し、逃走した。

報道官は声明の中で、「署員は増援を要請したが、テロリストは増援が到着する前に逃走した」と述べている。

地元メディアによると、軍が警察署周辺を封鎖したという。

犯行声明は出ていない。

カイバル・パクトゥンクワ州の山岳地帯にはイスラム過激派組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の拠点があったことで知られ、今も州内の各地で爆破テロや襲撃事件が相次いでいる。

TTPは先月、今回襲撃を受けた警察署の近くでパトロール中の警察車両を攻撃し、6人を殺害した。

3日前には同州のアフガン国境近くの道路脇に設置されていた爆弾が爆発し、陸軍の兵士と民間人が死亡、少なくとも14人が重軽傷を負ったと報告されている。この攻撃の犯行声明も出ていない。

南西部バルチスタン州でもテロ攻撃が続いている。

先月末に発生した自爆テロでは、ポリオワクチン接種活動の護衛をしていた警察官1人と民間人3人が死亡、警察官など23人が負傷した。

カイバル・パクトゥンクワ州とバルチスタン州はともにアフガンと国境を接している。

昨年8月のアフガンのタリバンによる政権奪取後、両州の治安は悪化したと報告されている。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、同盟関係にある。

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