◎軍報道官によると、テロ対策部隊は銃撃戦に関与した武装勢力を掃討した。
パキスタンのタリバン運動(TTP)の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

パキスタン軍は29日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州でテロ対策部隊と武装勢力の銃撃戦が発生し、兵士2人が死亡したと報告した。

軍報道官によると、テロ対策部隊は南西部バルチスタン州の元裁判官の殺害に関与した容疑者を逮捕したという。

銃撃戦はカイバル・パクトゥンクワ州郊外の集落で発生したと報告されている。地元メディアは当局者の話を引用し、「この地域は様々なイスラム過激派の拠点になってきた」と報じている。

軍報道官によると、テロ対策部隊は銃撃戦に関与した武装勢力を掃討したという。死傷者の数は明らかにされていない。

軍の声明発表後、首都イスラマバードの対テロ対策本部も声明を出し、「バルチスタン州の前首席判事を殺害した黒幕を逮捕した」と発表した。

対策本部によると、前主席判事は2週間前にバルチスタン州内のモスクで射殺されたという。

対策本部は容疑者について、テロ組織に指定されている「バルチスタン解放軍(BLA)」の戦闘員と説明している。

BLAは南西部地域の分離独立を目標に掲げるテロ組織のひとつである。

対策本部によると、容疑者は事件に関与したことを認めたという。

バルチスタン州ではこの20年、BLAを含む多くの分離主義勢力による政府への攻撃が続いている。政府は反乱を鎮圧したと主張しているが、これらの組織は軍だけでなく民間人も攻撃し、多くの死者を出している。

スポンサーリンク