ミャンマー反体制派が国軍の戦闘機撃墜=報道

軍政は多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
ミャンマー、カレンニ民族防衛軍(KNDO)の戦闘員とミャンマー空軍の戦闘機の残骸(KNDO/AP通信)

ミャンマー軍の戦闘機が東部カヤー州で墜落したとみられる。ミャンマー国営放送(MRTV)が3日に報じた。

カレンニ民族防衛軍(KNDO)の報道官は3日、AP通信の取材に対し、「2日早朝の国軍との激しい戦闘の最中、防空部隊が空軍の戦闘機を撃墜した」と語った。

それによると、戦闘機は首都ネピドーの南東約160キロに位置する集落の近くに墜落したという。

MRTVは軍当局者の話しとして、「この戦闘機は1日夜、ネピドーの南東約130キロ地点で訓練飛行中にレーダーから消え、通信が途絶えた」と報じている。

地元の独立系メディアはKNDOの戦闘員とみられる男たちが戦闘機の残骸を調べる写真をフェイスブックに投稿した。

KNDOの報道官はAP通信に、「3日朝に戦闘機が墜落した現場を調べ、その残骸とパイロット2人の遺体を発見した」と語った。

KNDOがフェイスブックに投稿した写真には戦闘機の残骸とパイロットとみられる遺体が映っている。

軍事政権はこの主張に関するコメントを出していない。

KNDOはこの戦闘機を中国製のFTC-2000Gと特定した。

軍政は多方面から攻撃を受け、追い詰められている。

シャン州を支配する「ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)」と「タアン民族解放軍(TNLA)」、「アラカン軍」、カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は23年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

これらの反体制派は民主派政治組織「挙国一致政府(NUG)」や人民防衛軍(PDF)と連携し、国土の半分以上を掌握。軍政に圧力をかけている。

専門家によると、少なくとも7つの州で戦闘が続いており、その多くで反体制派が戦いを有利に進めているという。

軍政は3月末に発生したマグニチュード7.7の大地震の復興にも追われている。

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