◎軍政は2021年2月にアウンサンスーチー政権を打倒して以来、最大の危機に瀕している。
国連PKOの兵士(Getty Images)

民主派勢力の反攻に直面するミャンマーの軍事政権が脱走や無断欠勤で収監された陸軍兵士・警察官を釈放したようだ。地元の独立系メディアが7日に報じた。

それによると、この釈放は今週初めに発表された大量恩赦に続くものあり、軍政は要員不足を解消するために兵士・警察官を釈放し、民主派勢力との戦いが続く北部地域に派遣しようとしている。

軍政は2021年2月にアウンサンスーチー政権を打倒して以来、最大の危機に瀕している。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」やチン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は10月末、中国国境に近いシャン州北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出したとされる。

この攻勢は他の民主派勢力やゲリラ部隊を鼓舞し、全国規模の戦闘に発展。国軍は複数の地域に要員を派遣しなければならなくなり、兵力不足が露呈した。

AP通信は首都ネピドーの警察関係者の話しとして、「脱走や無断欠勤などの罪で有罪判決を受けた多くの警察官が7日に釈放された」と伝えている。

オンラインメディア・ミャンマーナウも「様々な罪で有罪判決を受けた陸軍兵士・警察官数百人が7日のナショナルデーに合わせて釈放された」と報じている。

民主派勢力は先月末、北部シャン州の要衝の町を占領。この町は中国国境沿いに位置し、交易の中心地になっている。

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