◎メルボルンの人口は約120年ぶりにシドニーを上回った。
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オーストラリアのビクトリア州メルボルンがシドニーを抜き、豪最大の都市になった。
最新の国勢調査によると、メルボルンの人口は約120年ぶりにシドニーを上回ったという。
2000年に五輪を主催したシドニーは長年その座を堅持してきた。
しかし、ビクトリア州政府はメルボルンの人口が急増したことを受け、市の境界線を拡張。これにより、メルボルンの人口はシドニーを約1万8700人上回ったのである。
豪統計局(ABS)の担当者は有力紙シドニー・モーニング・ヘラルドに対し、「最新の調査はメルボルンの人口がシドニーを上回ったことを示しているが、それは2018年時点で達成されていた」と述べ、技術的な問題で市境界線の見直し後の人口推移が反映されていなかったと指摘した。
しかし、誇り高きシドニー市民は「メルボルンがナンバーワン、最高、やったぜ」というメルボルン市民の主張を却下し、「シドニーのビル群のほうがデカい、すごい、やばい」と主張している。
あるツイッターユーザーは「市の境界を拡張して人口を水増ししても、シドニーには勝てないぜ」と投稿。メルボルン市民を煽った。
シドニーの面積は約1万2400㎢、人口密度は431人/㎢。メルボルンは約1万㎢。密度は508人/㎢。
ABSによると、都市の「広域地域の人口」はその都市の「機能」を考慮し、都市に出入りする人々や都市で働く人々を含む。中心部から遠く離れた郊外の町で生活する人もそれに含まれるのだ。
連邦政府は2031~32年頃にメルボルン広域市の人口がシドニー広域市を追い越すと予測している。
オーストラリア放送協会(ABC)は専門家の話として、「メルボルンの急成長は国際移住によるところが大きい」と報じた。
それによると、シドニーには「白人優先」という悪い風潮が残る一方、メルボルンは多様性を尊重する風土が根付き、多くの移民がそこへの移住を希望するという。
またメルボルンはシドニーに匹敵する労働環境と教育の場を提供しながら、シドニーより物価が安いため、移住先に選ばれやすいようだ。
メルボルンの人口がシドニーを上回ったのは今回が初めてではない。
ゴールドラッシュでビクトリア州に移民が集まった19世紀末、メルボルンは急成長し、1905年までシドニーの人口を大きく上回っていた。