◎マレーシアの学校でパレスチナ自治区への連帯を示すプログラムが始まった。
パレスチナ自治区、ガザ地区、イスラム過激派組織ハマスの戦闘員(Getty-Images)

マレーシアの学校でパレスチナ自治区への連帯を示すプログラムが始まり、一部の生徒がイスラム組織ハマスの戦闘員のようにターバンとマスクを着用する姿がみられた。地元メディアが27日に報じた。

それによると、このプログラムはイスラエルのガザ地区侵攻に反対し、パレスチナ人の大義を支援するために1週間にわたって実施される。

しかし、おもちゃの銃を構える学生の写真がSNSで共有されると、怒りと批判の声が殺到した。

ある人権活動家はこう投稿している。「マレーシアの学校は過激派養成所?子供に自爆テロのやり方や銃の使い方を教えてるの?」

他の市民団体や保護者もこのプログラムに激怒し、政府を糾弾した。

ある保護者は「宗教間対立・紛争を煽るプログラムを学校に導入するな」とフェイスブックに投稿している。「どうして分断を煽るの?」

イブラヒム(Anwar Ibrahim)首相は27日の記者会見で、「政府はどの学校にもプログラムへの参加を強制しておらず...規制を強化する」と語った。「私たちはこのプログラムを奨励しますが......問題にならないようにコントロールする必要があります」

教育省はコメントを出していない。

教育機関や学校への通達によると、このプログラムは平和的なもので、攻撃的で過激な要素はないという。

一週間のプログラムの中にはビデオ上映、パレスチナ人への寄付活動、ポスターや歌のコンテスト、イスラム教の生徒が参加する祈りなどがある。

イスラム教徒が人口の6~7割を占めるマレーシアはパレスチナの大義を強く支持しており、イスラエルと国交を結んでいない。

イブラヒム氏はハマスを支持する一方、テロ攻撃には反対の立場を示している。

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