◎与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏は10日早朝に敗北を認め、支持者に自分の欠点を謝罪した。
左から与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏、野党候補の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

3月10日、韓国大統領選挙に立候補した与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏が敗北を認め、野党候補の尹錫烈(ユン・ソクヨル)氏の勝利が確定した。

<2022韓国大統領選 開票率100%>
李在明 16,147,738票(47.83%)
尹錫烈 16,394,815票(48.56%)
その他 (3.61%)

選挙管理委員会によると、投票率は77%を超えたという。

イ・ジェミョン氏は10日早朝に敗北を認め、支持者に自分の欠点を謝罪した。

保守派のユン・ソクヨル氏は自分の勝利を「偉大な国民の勝利」と呼び、韓国経済を立て直すと誓った。

両候補はネガティブな選挙キャンペーンを行ったことで非難されており、一部の有権者は今回の選挙を「もっとも醜い選挙」「イカゲーム選挙」「恥さらし選挙」などと呼んだ。

有権者は住宅価格の高騰、停滞する経済、そして高止まりしている若者の失業率の改善を求めている。

ホワイトハウスはユン氏に祝辞を送り、両国の関係拡大を期待すると述べた。

5年ぶりの保守政権で韓国の経済や北朝鮮との問題が改善するかどうかは分からない。

ユン氏はリベラル派を何とか抑えたが、票差はほんのわずかで、国の分断が深刻であることを物語っている。

ユン氏は保守派の朴槿恵(パク・クネ)前大統領を収賄と汚職の罪で起訴し、一躍脚光を浴びた。

地元メディアはユン氏をドナルド・トランプ前米大統領と比較し、選挙戦を通じて失言が多かったと報じている。同氏は1980年の光州事件を主導した独裁者のチュン・ドゥファンを「政治がうまい」と評価し、撤回する羽目になった。

またユン氏は男女平等省の廃止を公約に掲げ、出生率の低さをフェミニズムのせいだと非難している。

外交についてはリベラル派の文在寅 大統領より保守的な政策を取ると考えられている。

ユン氏は対北朝鮮用の先制攻撃兵器の開発を目指すと述べており、金正恩への制裁と主要同盟国である米国の政策を強く支持している。

また中国に対してはより厳しい対応を取りたいと考えており、米国、日本、オーストラリア、インドによる安全保障同盟「クアッド」にもっと全面的に協力すべきと提案している。

文在寅 大統領は最大の貿易相手国である中国を刺激しないよう注意しつつ、米国の機嫌を伺い、隣国日本との関係を著しく損ねた。

2018年4月27日/北朝鮮と韓国の国境非武装地帯、金正恩 党総書記と文在寅 大統領(Korea Summit Press/Pool/AP通信)
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