◎朝鮮中央通信は27日、金正恩 党総書記が朝鮮労働党中央委員会の総会を主催したと報じた。
2021年12月27日/北朝鮮、平壌で開催された朝鮮労働党中央委員会の会議、金正恩 党総書記と政府高官(朝鮮中央通信/韓国通信社)

北朝鮮の国営メディアによると、金正恩 党総書記は過去のプロジェクトを精査し、コロナウイルスがもたらした混乱や米国の経済制裁に対処する方法などについて協議する総会を主催したという。

朝鮮中央通信は27日、キムが朝鮮労働党中央委員会の総会を主催したと報じた。記事にキムのコメントはなかった。

今月、最高指導者就任から10年を迎えたキムは国連と米国の厳しい制裁下にあっても核兵器と弾道ミサイルの開発を推進し、西側諸国を挑発し続けている。

朝鮮中央通信によると、この総会は2021年の主要な政策をチェックし、社会主義国家の建設と発展に向けた取り組みを次の段階に導くために、戦略的、戦術的および実践的な政策を決定するものだという。

総会は北朝鮮の最高意思決定機関のひとつであり、キムはこれまでに総会を通じて米国と韓国との関係や、核開発計画に関する立場を表明してきた。

総会の期間は明らかにされていない。2019年は4日間だった。

北朝鮮では深刻な食糧不足が進行中と伝えられているが、キムは西側諸国が求めている核開発と核兵器の放棄を拒否し、国民が飢えているにもかかわらずミサイルの発射実験や軍事パレードに貴重な予算を投じている。

北朝鮮の経済はコロナウイルス、経済制裁、朝鮮労働党の管理ミスで荒廃したが、キムが責任を取り辞任する可能性はゼロに等しく、キム一族の独裁は続くと予想されている。なお、一部の専門家は、「朝鮮労働党は中国のような一党独裁体制を目指しており、キム一族の独裁に終止符を打つ可能性がある」と指摘しているが、実現するかどうかは不明。

キムは2016年と2017年に核実験を行った後、米国のドナルド・トランプ大統領(当時)と会談し、核開発などについて協議した。歴史的な米朝首脳会談は核開発や拉致問題を含む様々な問題を進展させると期待されたが、交渉は2019年に崩壊した。

2019年6月30日/韓国、南北を隔てる非軍事エリア、ドナルド・トランプ大統領(当時)と金正恩 党総書記(Getty Images/Api/Gamma-Rapho)
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