◎キムファミリーは米韓演習を侵略のリハーサルと呼び、先制核攻撃も辞さないと主張している。
2023年2月19日/米韓合同軍事演習の様子(outh Korea Defense Ministry)

韓国軍参謀本部は20日、北朝鮮朝鮮人民軍が現地時間午前7時から11分頃にかけて、西部ピョンアン南道スクチョン付近からミサイルを2発発射したと発表した。

日本政府も同日、北からミサイル2発が発射されたと発表。いずれも日本のEEZ外に落下したと推定されている。

反抗的な金正恩(Kim Jong Un)党総書記は2日前に大陸間弾道ミサイル(ICBM)火星15号を日本の領海内に撃ち込んだばかりである。

韓国軍の合同参謀本部はこのミサイルについて、「北の東部海域に向けて発射された」と発表したが、詳細は調査中としている。

公共放送NHKは防衛省関係者の話を引用し、「1発目は日本時間午前6時59分、2発目は7時10分頃に発射され、1発の最高高度は100km、飛行距離は400km、2発目の高度は50km、距離は350kmと推定される」と報じた。

ミサイルの詳細は不明。韓国と日本政府は連携して調査に当たるとしている。

キムは多くの市民が飢えに苦しんでいる中、火星15号を日本海に向けて発射した。

朝鮮中央通信社KCNA)は19日、ICBMの発射実験は核攻撃能力をさらに強化し、兵器の信頼性と国の核戦力を確認することを目的としていると報じた。

キムの妹も同日談話を発表。米韓合同軍事演習を非難し、さらなる強硬措置を講じると警告した。

キムファミリーは米韓演習を侵略のリハーサルと呼び、先制核攻撃も辞さないと主張している。

米韓はこれに応え、19日に長距離爆撃機などによる空軍合同演習を実施し、キムに戦力の違いを見せつけた。

韓国大統領府によると、北ではコロナの感染拡大による封鎖や自然災害がもたらした食料不足に拍車がかかり、多くの市民が餓死しているという。

北で1994~98年頃に発生した大飢饉による餓死者および栄養不足に関連する病で死亡した市民は200万~350万人と伝えられているが、正確な死者数は不明だ。韓国の専門家はこの規模の飢饉が発生する可能性は低いとみている。

2023年2月18日/韓国、首都ソウルの駅構内(Ahn Young-joon/AP通信)
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