◎トカエフ大統領は今年1月に発生した暴動後、政治改革を行うと国民に約束していた。
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中央アジアのカザフスタンで5日、憲法改正の是非を国民投票が行われた。
有権者は1991年のソ連崩壊から30年近くにわたった同国を統治したナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領が残した遺産を維持するか否かに投票する。
現職のトカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は今年1月に発生した暴動後、政治改革を行うと国民に約束していた。
地元メディアによると、1月の暴動で死亡した人は少なくとも230人に達し、数千人が負傷し、デモに参加した市民数千人が拘束された。
デモは燃料価格の高騰に端を発し、トカエフ政権と前大統領の政策そのものに反対する暴動に発展した。
デモ隊は、ナザルバエフ氏の親族を含む国内の一部の富裕層が富を独占していることに怒りを表明した。
トカエフ氏は2019年の退陣後も一定の影響力を保っているナザルバエフ氏を擁護しつつ、3月に大統領の権限の一部を議会に移譲する政治改革を約束した。
またトカエフ氏は経済活動への関与を減らし、貧富の差を是正する取り組みを推進すると国民に約束した。
過半数の同意を得れば、大統領の権限移譲を含む複数の改革案が成立する。また、死刑制度の廃止や一部の公務員の政治参加を禁止するかどうかなども審査される。
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