◎デモ隊はイスラエルとその支援国である米国を非難。ガザとレバノンで続く紛争に対処できない国際社会に不満を表明した。
インドの係争地カシミール地方で29日、レバノンの過激派ヒズボラの首長ナスララ(Hassan Nasrallah)師の殺害に抗議する集会が開かれ、数百人がイスラエルに抗議した。
デモ隊はナスララ師の写真を掲げ、レバノンおよびパレスチナ・ガザ地区のイスラム教徒との連帯を表明した。
またデモ隊はイスラエルとその支援国である米国を非難。ガザとレバノンで続く紛争に対処できない国際社会に不満を表明した。
イスラエル軍は27日の空爆でナスララ師を殺害。その後も、レバノン南部や首都ベイルートへの空爆を継続している。
ヒズボラもナスララ師が死亡したことを認め、イスラエルとの戦いを続けると誓った。
現地メディアによると、集会場周辺には数百人の警察官が配備されたという。逮捕者が出たという情報はない。
インドの人口の80~85%がヒンズー教徒であり、イスラム教徒は少数派である。しかし、カシミールはイスラ教徒が大多数を占め、長い間、パレスチナへの連帯を表明してきた。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
カシミールの反政府勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立という反政府勢力の目標を支持している。