◎インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、多くの火山が活発に活動し、大きな地震が定期的に発生している。
インドネシア、北スラウェシ州サンギヘ諸島のルアン山(Getty Images)

インドネシア・北スラウェシ州サンギヘ諸島のルアン山が16日夜に噴火し、当局が1万1000人に避難命令を出した。

気象台は17日未明、スラウェシ島周辺の広い範囲に津波警報を発令。噴火で崩壊した山体の一部が海に流れ込み、津波が発生する恐れがあると警告した。

国家防災庁によると、17日正午の時点で津波による被害は確認されていない。

ルアン山は少なくとも5回噴火し、火口の周囲数キロに噴石と溶岩を撒き散らした。

国営アンタラ通信によると、負傷者が出たという情報はなく、ルアン島の住民少なくとも800人が避難を余儀なくされているという。

地質庁は火山警戒レベルを最高レベルに引き上げ、サンギヘ諸島の住民1万1000人に避難を命じた。

同庁は観光客や住民などに対し、ルアン山の半径6キロ圏内から速やかに離れるよう呼びかけた。

また同庁は噴火により山体の一部が崩壊し、海に流れ込むことで津波が発生する恐れがあると警告した。

ルアン島の北東に位置するタグランダン島の住民にも避難勧告が出ている。ルアン島の住民800人超はタグランダン島に避難した。

国家防災庁は声明で、「北スラウェシ島のメナドに大型の避難所を開設する」と明らかにした。

インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、多くの火山が活発に活動し、大きな地震が定期的に発生している。

2018年に発生したアナック・クラカタウ山の噴火では山体の一部が海に流れ込み、津波が発生。スマトラ島とジャワ島の海岸沿いで430人が死亡した。

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