◎ボートは27日の午後に転覆。62人が救助され、市内の病院に搬送された。
2023年4月28日/インドネシア、リアウ州の沖合、行方不明者を探す沿岸警備隊(BASARNAS/AP通信)

インドネシアの沿岸警備隊は28日、スマトラ島のリアウ州沖で74人を乗せたスピードボートが転覆し、11人が死亡、1人が行方不明になったと発表した。

当局によると、ボートは27日の午後に転覆。62人が救助され、市内の病院に搬送されたという。死亡した11人の大半が子供と女性だった。

州警察の報道官は記者会見で、「乗客68人と乗員6人を乗せたスピードボートは荒波に飲まれ、転覆したとみられる」と語った。警察が当時の状況を調べている。

地元メディアが報じた映像には、横転したボートにしがみつく人々や、救助活動に参加した漁船が映っていた。

ボートはリアウ州の港を出発してから約3時間後に転覆した。報道によると、ボートは200kmほど離れたリアウ諸島の島に向かっていたという。

乗客の大半が断食明けを祝う「イード・アル・フィトル」の祭りに参加するために帰郷する人々だった。

ボートが転覆した原因は調査中。地元メディアは生存者の話しとして、「大きな丸太にぶつかった後、船が大きく揺れ、ひっくり返った」と報じている。

沿岸警備隊は救助要請を受け、現場に急行。荒波の中、近くを航行していた漁船と一緒に救助活動を行った。

インドネシアでボートやフェリーの事故は珍しくなく、その多くが法律・規則の無視によって引き起こされている。

2018年には約200人を乗せた過密状態のフェリーが北スマトラ州の湖で沈没し、167人が死亡した。

1999年2月に発生したフェリーの沈没事故では乗客乗員300人以上が死亡。生存者はわずか20人であった。

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