◎暴徒は地区内の店舗や民家を荒らし、火を放ち、道路を封鎖。車両も被害を受けたようだ。
インドネシア、パプア州のジャングル(Getty Images)

インドネシアの警察当局は24日、パプア州で暴動が発生し、少なくとも10人が死亡、20人以上が負傷したと発表した。

地元警察によると、暴動はパプア州東部の地区で23日午後に発生。子供が誘拐されたという通報を受け、機動隊と陸軍が対応に当たった。

パプア警察の報道官は声明で、「対応に当たった警察官と兵士が石や矢で攻撃を受けたため、警告射撃し、暴徒に立ち去るよう命じた」と語った。

報道官によると、鋭利な刃物で攻撃されたとみられる民間人2人の死亡を確認。警察官と陸軍の兵士合わせて18人が負傷した。

暴徒は地区内の店舗や民家を荒らし、火を放ち、道路を封鎖。車両も被害を受けたようだ。

報道官によると、暴動は24日未明の時点で終息し、攻撃を受けた地区は陸軍の監視下に置かれたという。

その後の捜査で新たに8人の死亡を確認し、死者は10人となった。

州警察の担当者も現地入りし、事件に関与した者を捕えると住民に約束した。

この地域では昨年から緊張が高まっており、反乱軍、治安部隊、民間人など数十人が暴動で死亡している。

今月初旬にはニュージーランド人パイロットが西パプア州に拠点を置く「西パプア民族解放軍(TPNPB)」の人質となった。軍参謀本部によると、地区の酋長、宗教指導者、州政府が協力して解放交渉に当たっているという。

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