◎インドの砂糖生産量はブラジルに次ぐ世界第2位、輸出量も2位で消費量は世界最大。
2021年3月23日/インドのサトウキビ畑で収穫されたサトウキビの繊維(Rajesh Kumar Singh/AP通信)

インド政府は24日、国内需要が安定するまで砂糖の輸出を制限すると発表した。

全インド砂糖貿易協会によると、同国の砂糖生産量はブラジルに次ぐ世界第2位、輸出量も2位で消費量は世界最大。同国の砂糖輸出規制は6年ぶり。2021月~2022年3月の砂糖輸出量は700万トンに達し、過去最高を更新した。

地元メディアによると、今シーズンの生産量は3000万トン以上、国内消費量は2800万トン、現在の国内備蓄量は約800万トンと推定されている。

また今年6月~10月の輸出契約は約900万トンで、780万トンは出荷済みとしている。

連邦政府は生産者と輸出業者に来月以降の輸出については政府の承認が必要になると通知を出したという。

インドの砂糖消費量は9月~11月の祭りシーズンに急増する傾向がある。

世界の砂糖価格は小麦などの穀物類に比べるとはるかに安定している。インド政府はガソリン、ディーゼル、原料炭の税率を引き下げ、インフレ圧力を抑えようとしている。

インド政府は今月初めに小麦の輸出を制限すると発表した。インドは世界最大の小麦生産国のひとつだが、その大半を国内で消費するため、輸出量はロシアやウクライナに比べるとはるかに少ない。

しかし、それでもこの輸出制限は西側諸国をガッカリさせた。

規制の主な目的は国内価格の上昇を抑制することである。世界の小麦価格は今年に入ってから40%以上上昇している。一方、インドの小麦生産は記録的な猛暑と干ばつの影響で滞っている。

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