◎インドでは何百万もの若者が安定した雇用を求めており、官公庁や国鉄に就職できるといって金をだまし取る詐欺が横行している。
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インド警察は6日、国鉄に就職を希望する数十人から数十万ルピーをだまし取った疑いで男2人を逮捕した。
報道によると、2人は少なくとも28人を騙したとされる。詐欺罪に問われる見通しだ。
ニューデリー警察は昨年11月からこの詐欺事件を捜査していた。
被害者たちは駅員や事務員など、国鉄に就職できると言われ、20万~240万ルピー(32万~385万円)を支払ったとされる。
報道によると、被害者の多くが南部タミルナド州の若者だという。
インドでは何百万もの若者が安定した雇用を求めており、官公庁や国鉄に就職できるといって金をだまし取る詐欺が横行している。
逮捕された2人は被害者らに首都ニューデリーの主要鉄道駅に行き、毎日駅を通過する列車の数を数え、報告するよう求めたという。
被害者の1人は英字紙インディアン・エクスプレスに対し、「コロナの大流行で職を失い、家族を養うために仕事を探している」と語った。
ニューデリー警察は元陸軍兵士の男性から「若者が詐欺被害に遭っている」という連絡を受け、捜査を開始した。
この元兵士はタミルナド州出身で、地元の若者の職探しを無償でサポートしているという。元兵士は警察に連絡を入れた後、容疑者と接触。「政府の仕事を紹介する」と言われ、報酬を前払いするよう言われた。
元兵士は若者数人と騙されたフリをして健康診断まで受けた。しかし、容疑者はその後、電話に出なくなったという。
一部の被害者は親族にお金を借りて詐欺師への支払いに充てたと伝えられている。
警察によると、逮捕された2人は容疑を否認している。