◎母子は医療機関に搬送され治療を受けている。
インドのメディアは6日、中部マディヤプラデシュ州で母親が生後15カ月の息子をトラから守り、重傷を負ったと報じた。
英字紙ザ・ヒンドゥーなどによると、母親は村人たちが助けに入るまでの数分間、素手でトラに立ち向かったという。
母子は医療機関に搬送され治療を受けている。
事件はマディヤプラデシュ州の野生動物保護区の近くで発生した。
地元警察によると、この保護区近くの畑では野生のトラやゾウが頻繁に目撃されている。野生動物は農作物を食い荒らし、住民に危害を加えることも珍しくない。
インド全土の森林や国立公園近くで生活する住民も同様の問題に悩まされている。
地元警察によると、女性と男児は保護区近くの畑でトラに遭遇し、襲われたという。
女性は息子の頭に食らいついたトラを引き離し、その後、女性の悲鳴を聞いた村人数十人がトラに襲いかかり、何とか撃退した。
女性は肺に達する傷、男児も頭に傷を負った。報道によると、男児の傷は浅いが、母親は重傷だという。
母子の治療にあたったマディヤプラデシュ州ジャバルプルの医療機関は声明で、「2人は集中治療室で治療を受けており、狂犬病予防接種も受けた」と説明した。
一方、トラの襲撃を知った村人たちはパニックに陥っている。
州政府の報道官は記者団に対し、「村に迷い込んだトラを捕獲する」と述べ、山狩りを宣言した。
インドの公共放送局は政府高官の話を引用し、「野生動物保護区はトラが保護区外に逃げ出さないようにする措置を講じる予定」と報じた。