◎2018年に行われたムラカル司教の逮捕を要求する前例のない抗議デモは多くの賛同を集めた。
2022年1月14日/インド、コッタヤムの裁判所前、フランコ・ムラカル司教(AP通信)

1月14日、インドの地方裁判所は2014年から2016年の間に修道女を繰り返しレイプしたローマカトリックの司教に無罪を言い渡した。

フランコ・ムラカル司教(54歳)は2018年に南部ケララ州で逮捕されたが、無罪を主張していた。逮捕後、バチカンはムラカル司教の職務を一時停止している。

事件はレイプされた尼増が「ローマカトリック教会に訴えを無視された」と主張した後、広範な抗議活動に発展し、注目を集めた。

ムラカル司教はケララ州コッタヤムの裁判所前で記者団と支持者に手を振った。支持者たちは「主を賛美しなさい」と歓声を上げ、裁判所の判決を称賛した。

AP通信の法廷記者によると、判事は判決の中で「検察は被告人に対する全ての告発を立証できなかった」と述べ、訴えを退けた。

地元メディアによると、原告は上訴の意向を示しているという。

一方、ムラカル司教の法務チームはAP通信に、「私たちは原告の訴えを打ち砕いた」と述べ、レイプなどなかったと主張した。「ムラカル司教は無罪と裁定されました。検察側の目撃者が提供した証拠は打ち砕かれたのです。これは原告が嘘をついていることを意味します。レイプなどなかったのです...」

また法務チームは修道女の訴えを「挑戦」と呼び、「証拠は非常に脆弱で、検察は軟弱だった」と述べた。「事件は高等裁判所に持ち込まれますが、大丈夫です。司法は嘘つきの主張を認めません...」

ムラカル司教はパンジャーブ州北部の教区で司教を務めていた。検察によると、司教はケララ州コッタヤムの修道院を頻繁に訪れ、原告の修道女を計13回レイプしたという。

インドのカトリック司教会議 女性委員会のバージニア・サルダーニャ元事務局長はAP通信の取材に対し、「判決にショックを受けた」と述べた。「教会は裁判所に勝ちました。この決定は、インドの裁判所は権力者を裁けず男尊女卑を推進しているという主張を補強しました」

2018年に行われたムラカル司教の逮捕を要求する前例のない抗議デモは多くの賛同を集めた。その後、警察はムラカル司教をレイプ、監禁、脅迫の容疑で逮捕したが、数週間後に保釈を認めた。

ムラカル司教は告発を否定し、修道女の訴えを「でっち上げ」と呼び、「尼増は仕事を得るために私に圧力をかけている」と主張した。ムラカル司教は教区の修道女コミュニティの予算と仕事を管理していた。

原告の支援活動を主導した団体はAP通信に、「正義のために戦い続ける」と述べた。

フランシスコ教皇は2019年2月に初めて一部の司教が修道女を性的虐待していたことを公に認め、問題に立ち向かうと誓った。

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