◎スリランカは昨年、返済期限を迎えるた対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
2022年7月13日/スリランカ、首都コロンボの首相府(Eranga Jayawardena/AP通信)

国際通貨基金(IMF)は20日、理事会がスリランカ向け救済プログラム、4年30億ドルを承認したと発表した。

IMFによると、約3億3300万ドルは直ちに支払われるという。

IMFは声明の中で、「スリランカはインフレの中で深刻な不況、外貨準備不足、持続不可能な公的債務、金融部門の脆弱性の高まりなど、多くの課題に直面している」と述べている。

スリランカ大統領府は同日、「この承認により、IMFおよび他の国際的な金融機関(世界銀行など)から最大70億ドルの融資を受けられるようになる」と声明を出した。

スリランカは昨年、返済期限を迎えるた対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。対外債務は510億ドルを超え、そのうち280億ドルは2027年までに返済しなければならない。

持続不可能な債務、コロナの大流行による観光業の低迷、ロシアのウクライナ侵攻による燃料価格高騰などの影響により、食品、医薬品、その他の生活必需品などが圧倒的に不足している。

IMFとの交渉は債権者と中国政府が債務再編に合意したことで最後のハードルをクリアした。

ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)大統領はIMFに謝意を示し、完全な透明性を持って資金を扱い、債務再編に向けた取り組みを進めると約束した。

またウィクラマシンハ氏は歳出削減や税制改革を通じて経済成長を達成するとした。

政府は所得税を大幅に引き上げ、電力と燃料の補助金を廃止し、IMFが提示した条件を満たした。当局は今後、債権者と債務再編の方法について協議する予定だ。

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