◎2020年の女王から王冠を強奪したキャロライン・ジュリー氏は、「離婚した者は女王になれません」と主張していた。
2021年4月5日/スリランカ、コロンボで開催された「スリランカ夫人美人コンテスト2020」とキャロライン・ジュリー氏(AFP通信/Instagram@caroline_jurie_official)

スリランカの警察によると、4月5日に開催されたミセス・スリランカ美人コンテスト2020で女王に選ばれたプシュピカ・デ・シルバ氏から王冠を強奪した元ミセス・スリランカを逮捕したという。

キャロライン・ジュリー氏は最大都市コロンボのネラム・ポクナ劇場で開催された同コンテストの授賞式中に、デ・シルバ氏の頭から王冠をむしり取った。ジュリー氏は2019年の女王に選ばれている。

コロンボ警察のアジス・ロハナ氏は4月8日の記者会見で、「当局はデ・シルバ氏に対する暴行とネラム・ポクナ劇場に損害を与えた容疑でキャロライン・ジュリーと仲間のチュラ・マナメンドラを逮捕しました」と述べた。

デ・シルバ氏はコロンボのシナモンガーデンズ警察署の外で記者団の取材に応じた。「ジュリーが公の場で謝罪した場合、私は起訴を取り下げるつもりです。しかし、彼女は謝罪を拒否しました。私は事件を法廷の外で終結させるつもりでした...私はジュリーを許すつもりでしたが、事件を忘れることはないでしょう」

当局の情報筋はAFP通信の取材に対し、「法廷尋問は来週行われる予定で、ジュリー氏と仲間のマナメンドラ氏は8日午後に保釈される可能性がある」と語った。

ジュリー氏は5日、「デ・シルバ氏は離婚しており、ミセス・スリランカに選ばれる資格はない」と主張した。イベント主催者によると、出場資格は既婚者にのみ与えられるという。

ジュリー氏は、「離婚した者は女王になれません」と述べ、デ・シルバ氏にステージから去るよう命じた。「出場者は既婚者限定、離婚した者に出場する資格はありません。デ・シルバは不正を働きました

同コンテストは全国中継されていたため、王冠強奪の瞬間は多くの市民を困惑させ、ソーシャルメディアは大変な騒ぎになった。なお、今年の式典には首相夫人もゲストとして参加していた。

満員の劇場で王冠をむしり取ったジュリー氏は劇場とテレビの前のファンに向けて、「大会のルールを守ることは出場者の務めです」と語り、中継はひとまず終了した。

デ・シルバ氏は事件後、「病院で心のケアを受けている」とフェイスブックに投稿していた。

その後、イベント主催者が調査を行った結果、ジュリー氏の主張は誤りであることが判明したため、王冠と女王の称号はデ・シルバ氏に返還された。主催者は記者会見で、「デ・シルバ氏は別居していますが、離婚はしていません。私たちはとても困惑しています」と語った。

スリランカワールドは毎年テレビ中継される大人気コンテストのひとつである。

スポンサーリンク